子宮、卵巣と不妊について

子宮や卵巣の各部名称 

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卵管:子宮底の左右側から卵巣までの約10cmの管で受精卵を子宮へ送ります。
卵巣に近い2/3部分が卵管膨大部といい、受精は卵管膨大部で行われます。子宮に近い約1/3部分が卵管峡部といいます。 
 
卵管采(らんかんさい):卵管の先端部分のイソギンチャクのような部分です。
卵巣から排出された卵子を吸い上げて、卵管に送ります。 
 
卵巣:親指大の小さな臓器です。ここには卵胞という袋に包まれた卵子がたくさん詰まっていて、毎月1個ずつ卵巣からお腹の中へ飛び出します。それが排卵です。
飛び出た卵子は卵管の先端にある卵管采から取り込まれ、卵管内で精子と出会うのを待ちます。また、卵巣は妊娠や生理をコントロールする2種類の女性ホルモン、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)を作り出し、分泌する役割も担っています。 
 
子宮:子宮は大きさも形も洋梨に似た空間です。その壁は厚く、3層になっていて、内側にある子宮内膜は受精卵を受け止めるベッドの役目をします。
そのベッドは毎月新しいものに作り替えられ、古い膜は脱落して体外に排出されます。これが月経です。 
 
子宮頚管:子宮頚管は、子宮の入口にあり、膣と子宮の内側をつなぐ細い管です。
排卵の前になると管の中の粘液の量が増え、粘性が下がって精子が子宮の中、さらには卵管へ入りやすくなります。 
 
膣:⾧さ8~10cmの薄い筋の壁でできた空洞です。分娩時には胎児の通り道にもなります。
腟を奥へと進むと、子宮の入り口が見えてきます。 
 

各プロセスで、不妊が起こるタイミングはどこか? 

妊娠が成立するためには卵子と精子が出会い、受精して着床するまで、多くの条件がそろう必要が有ります。不妊症の原因は、多くの因子が重複していたり、検査をしても明らかな不妊の原因が見つからない原因不明のものもあります。 
 
女性の不妊症の原因には、排卵因子(排卵障害)・卵管因子(閉塞、狭窄、癒着)・子宮因子(子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、先天奇形)・頸管因子(子宮頚管炎、子宮頚管からの粘液分泌以上など)・免疫因子(抗精子抗体など)などがあります。 
 
このうち排卵因子、卵管因子に男性因子を加えた3つは頻度が高く、不妊症の3大原因といわれています。
そして、不妊症の検査をしても明らかな不妊の原因が見つからない場合を原因不明不妊と呼んでいます。

原因不明の不妊は不妊症の1/3を占めるといわれていますが、本当に原因がないわけではなく、検査では見つからない原因が潜んでいることがほとんどです。

このような場合は、精子と卵子が体内で受精していないのか?受精はしているが着床をしないのか?などを確かめる術はないので、体外受精治療の適応となります。
 
ただ、そのような原因不明の不妊の場合、大きな原因になりえるのが、精子や卵子そのものの質が低下している場合です。

このように不妊の原因となるものは複数存在しますが、それらが重なりあってしまうことにより、妊娠する力、いわゆる妊孕性(にんようせい)が急激に落ちてしまうのです。